最近読んだ本

先日、みたけの大型書店をフラフラしていたら郷土本コーナーに迫力ある1冊が置かれているのが目に留まりました。
「この出版不況のさなか、カバーに特色3色?!」
ジャンル・郷土でこれは攻めています。

中身をパラパラしても色々な紙が使用されていてこだわりを感じます。
こう挑戦されていると、応えたくなるのが本好きの性で、ついジャケ買いしてしまいました。

『シシになる 遠野異界探訪記』(亜紀書房/富川岳・著)
本書は、30代後半男性の著者が、東京の大手広告代理店勤務から、縁あって遠野に移り仕事をするようになり、シシ踊りに魅了されていく、半ばエッセイの郷土本です。
岩手県に特別なゆかりもなかった著者が遠野という場所、柳田国男の『遠野物語』、そして郷土芸能シシ踊りに魅了されていく様子が臨場感たっぷりに描かれ、フランクな流行り言葉も交えて書かれているので親しみを持って読める本でした。
シシ踊りのルーツや特徴についてもディープに解説されています。
著者の富川さんの周りでは次々に良いコミュニティが生まれ、相互作用を起こし、結束が高まっていく様子が感じ取れます。
この方まじめで丁寧な人だなぁと感嘆しきりでした。

来る9月20日(土)、21日(日)は遠野まつりが開催されますね。
毎年60以上の団体が集い、「シシ踊り」や「田植踊」、「南部ばやし」、「さんさ踊り」、「神楽」など多種多様な郷土芸能が一堂に会す芸能フェスティバルです。
本書を読んでシシ踊りの理解も深めたので、行ってみようかなと思います。
(制作部:S)

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