お盆の連休のさなかに・・

音楽が終った後に

お盆の連休で久しぶりに本でも読もうかと思い立ち、先月亡くなった渋谷陽一氏の著書「音楽が終った後に」をおよそ三十年(だと思う)ぶりに手にとってページをめくった。

渋谷陽一というひとを知らない方のために書いておくと、二十歳で雑誌「ロッキング・オン」を立ち上げ日本の洋楽メディアに多大な影響を与えた方で、雑誌編集の他にも評論家、DJ、フェスのイベント主催などそちらの方面に興味のあるかたには中々に名前の通った方だった。特にフェスのなかった日本にフジロックやサマソニ、ロックインジャパンといった概念をしっかりと植え付けてくれたのは氏や彼の立ち上げた雑誌「ロッキング・オン」といったメディアが、インターネットやSNSがなかった時代に田舎のティーンエイジャーにも伝わるようにしっかりと普及してくれたことが大きかったように思う。

そんな氏の著書を久しぶりに読んでみて、冒頭の方に書かれているフレーズにハッとさせられた。

「雑誌を運営する、持続させるという行為の中において、単に雑誌をひとつのモノとして作り出すという作業は単なる結果でしかなく、本当に運営していくうえで重要なのは、持続させていく運動体としての組織あるいは方法論、そうしたものの質なのである」

これは別段、雑誌の編集に限らず普段の自分たちの仕事でも必要な要素だなとこういった本を読んでいると改めて感じます。この連休でもう少しだけ読み進めてみようと思っております。(遠)

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